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薪ストーブ考①~なぜ薪ストーブなのか?~

「『かさはらの家』で建てると
薪ストーブをつけないといけないんですか?」と、
質問されることがある。



もちろん、そんなことは全くない。


どんな方式で暖房設備を考えるかは
お客様それぞれの生活スタイルがあるので、
どんな暖房方式にでも対応している。



ただし、『かさはらの家』の半数以上のお客様は、
自らの意思で、
「薪ストーブを導入したい!』という
強いご要望を持っている。

結果、薪ストーブのある家が多くなる・・・




薪ストーブというのは、
すごい熱量を持っている暖房器具だ。
カタログスペック上では8000~12000kcal/h・・・

現在の家は高断熱高気密なので、
過剰過ぎるくらいの能力を持っていることになる・・・


それでもなぜ人は薪ストーブに
魅せられてしまうのか・・・?



他の暖房器具は、
スイッチひとつで比較的すぐ温まる・・・


薪ストーブの場合は、
スイッチというものがないので、
火を点けるには焚き付けを準備して・・・
細いものから順番に積み上げて・・・
やっと点火できる。

それでもすぐには温まらない。

火が大きくなり・・・
薪ストーブ本体があったまるまでは
辛抱しなくてはならないのだ・・・


冷え切っていれば輻射熱を発するまでに
小一時間はかかるだろうか・・・



火を消すのもスイッチがないので、
燃え尽きるのを待つのみ!


不便といえば不便である。



しかし、そんな特性を理解してしまえば
こんなにシンプルで暖かく、
心を豊かにしてくれるものはないと言える。




現代の薪ストーブはすごく性能がよく、
燃焼に必要な空気をほんとうに微妙なところまで
細かく調整が可能となっている!

これにより、連続燃焼時間が10時間と長いものもある!

ということは、寝ている時も外出する時も
薪をすこし多めに投入して、
空気を絞ってやれば燃え続けてくれるということ・・・


スイッチがないならずっと焚き続ければいいのである!



薪の準備も大変といえば大変!
雪が融けたらすぐに次の冬に向けて、
薪の手配、準備(切って、割って、積んで、乾かして・・・)と、
手間はかかる。


しかし、薪割りをするのは
1年のうちのほんのわずかな期間だけである・・・
いかに集中してやるか、

家族全員のイベントにしてしまうかということ・・・



IHクッキングヒーターや、火を使わない暖房器具も普及し、
普段の生活のなかで
火(炎)間近で見るということが少なくなってきた現代。

焚き火も不用意には出来ない時代だ。



火を見ると落ち着くという、
どこか根源的で本能的な部分をくすぐるということ・・・


家の中で火を焚けるということ・・・
(あえて火遊びとは言いません・・・)


薪ストーブは過剰な暖房設備と言ってしまったが、
とにかく暖かい!

暖かさの質が違うのである!



一度でも、薪ストーブのやさしい暖かさを知ってしまうと
なかなか他の暖房器具は考えられないという、

ちょっと恐ろしい魅力もある・・・



薪の準備や点火等、
いちいちめんどくさいプロセスそのものも、
季節の行事としてしまえば
豊かな日本の四季を感じるいい機会だと思えるようになる・・・



何よりその先に待っているのは、
優しく家全体を包んでくれる暖かさなのだから・・・





不便だが暖かい・・・

手間はかかるが、それを贅沢なひと時と思える・・・



『 いつかは薪ストーブ! 』という憧れ、

『 薪ストーブ=豊かな生活 』という図式が

どこかで成り立っているのだろうと思う・・・


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