KWB バイオマスボイラー
現在、日本の山は植林した木が成長し、その蓄積は60憶㎥と言われています。
日本は今や世界有数の森林資源国です。しかし、使い道がないため伐りごろを迎えているのに伐られないで立ったまま枯れていく木や、間伐されてもそのまま山に放置されている木が増えて、多くの山が荒廃しつつあります。 たとえば、山で倒された木材は、そのまま放置されると、腐ってCO2を発生させます。それらの木材を燃料としてバイオマスボイラーに利用した場合もCO2を発生させますが、その時、私たちは熱を利用することができます。 放置したまま木材を腐らせてCO2を出すよりも、熱を利用してCO2を出した方が、その分だけ石油などの化石燃料を使わなくてすみます。 この考え方が、欧州では当たり前になってきています。
また、木材を燃やして発生するCO2は、木の成長により吸収されるので、地球全体で見てCO2の増減はプラスマイナスゼロとされています。(=カーボンニュートラル) 当社では利用されなかった木材を廃棄物としてではなく、大切な資源として扱っています。これまでも、その様な木材を使ってバイオマス燃料をはじめ、紙の原料や肥料などに加工してきましたが、今後は特にバイオマス燃料の安定的な供給に力を入れていきます。
“分ければ資源” 再び木材を生まれ変わらせることが私たちの大切な仕事です。
環境にやさしい
●余分なCO2の発生を抑え、地球温暖化を防止しています。
●森林の環境を整えるため、それに伴う水源かん養、土石流の流出や水害等の災害防止など、わたしたちが安心して生活するための環境づくりに貢献します。森林を守ることは水を守ることにもなります。
人にやさしい
●森林資源の活用を進めることは、地域における雇用や産業、自然などに対して多くのメリットを生み出す可能性を持っています。
おサイフにやさしい
●灯油価格は安定していませんが、木質エネルギーは灯油に比べて安い上、価格が安定していますのでランニングコスト(維持費)をおさえることができます。また、国内で継続してまかなえるエネルギーですので、安定した供給を得ることができます。
●KWB社はバイオマス先進地域であるオーストリアを代表するバイオマスボイラーメーカーです。
小型の量産型バイオマスボイラーで数万台の販売実績があり、規格化されているので、バイオマス利用の経験の浅い日本に導入しやすいボイラーです。
●90%を超える高い熱効率で経済性に優れています。
●熱利用が高い時も低い時も高い燃焼効率を引き出すことができ、経済性に優れています。
●従来日本に導入されてきたバイオマスボイラーは、一度燃焼をはじめたら、連続して運転し続けなければなりませんでした。KWB社製ボイラーは自動でオンオフを繰り返し、必要なときだけボイラーが動きますので効率のよい運転が可能です。(薪ボイラーを除く)
●燃焼炉や熱交換器などの灰は全て自動クリーニングなので、頻繁に掃除する必要はありません。
また、灰の発生量が極めて低いうえに灰コンテナが70/240リットルと大容量なので(機種により異なります)灰捨て作業の回数が少なく、処理費用が抑えられます。
●メンテナンスは1,500/3,000時間(フル稼働換算。機種により異なります)に1回です。
●パソコン、スマートフォンで燃焼状況やお湯の温度を遠隔監視でき、コントロール操作が可能です。
●能力の割には小型で省スペースなので、設計施工しやすい構造です。
●ボイラーを稼動させながら灰の処理作業が出来るため、温浴施設の営業に影響を与えません。
●KWB社のシステムは、燃料供給装置から暖房、給湯、制御コントローラまでの設備機器を一体とする最適化されたシステム構成となっているため、維持管理にかかる費用を抑えることが可能です。
欧州では、今から40年ほど前にバイオマスボイラーの普及に取り組み始めました。
今日の欧州では、バイオマスボイラーが当たり前に普及していますので、適切なメーカーのものを選べば、安心してお使いいただけます。 日本では次世代のボイラーとして普及が本格化しています。
下記にあげた条件が、バイオマスボイラーを選ぶ際の目安となります。
●高品質でコストパフォーマンスが高いもの
●燃料自体の熱量をどれだけ引きだすことができるか
定格出力時の燃焼効率⇒基準は90%以上
(国産ボイラーでは60%程度のものがあります。)
低負荷運転時の燃焼効率⇒基準は90%以上
●耐用年数が20年あるかどうかまた、これまでの実績はどうであったか
●灰の処理は簡単にできるか、灰の量は少ないか
欧州製ボイラーは燃焼効率が良いため灰が少なく(燃料の0.2~1%程度)運転中に灰の処理が可能なものが多いです。
●燃料への条件が厳しくないか
厳しい水分条件や樹皮が燃やせないという条件がつくとチップの供給が難しくなります。本ボイラーは水分率40/45%以下(機種により異なります)で、樹皮のついたチップも可能です。
●人手がかからないか、遠隔操作ができるかどうか
当KWBボイラーはパソコン、スマートフォンなどで、監視、コントロールが可能です。
●燃料の供給方法が複雑でないこと
●燃料の運搬にコストがかからないかどうか
これは極めて重要です。
例えば、2tトラックで小分けして運ぶと、運搬費が大きくなってしまいます。
●地域にメンテナンス要員がいるかどうか
●メンテナンスが容易かどうか
- バイオマス燃料とはなんですか?
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「バイオマス」とはバイオ⇒生物、生命 マス⇒量 を表す概念です。
木材や草(サトウキビ、ワラなど)の植物を燃料として使用することです。石油は使い続けると枯渇してなくなってしまいますが、バイオマスなどは再生可能エネルギーと呼ばれ自然の力によってエネルギーが絶えず再生されるものです。生物をエネルギーに利用すれば、太陽の光と二酸化炭素で再生(光合成)が可能です。現在、世界中で石油燃料に代わるものとして積極的に活用されています。 - 木質バイオマスボイラーとはどういうボイラーですか?
- 燃料に木質バイオマス(木材チップ、ペレット、薪等)を利用したボイラーのことです。木質エネルギー利用は大気中のCO2濃度に影響を与えないカーボンニュートラルな特性があります。欧州では当たり前に普及しているバイオマスボイラーです。
- カーボンニュートラルとはなんですか?
- 木質バイオマスを燃焼させるとCO2が排出されます。しかし木材は成長過程で光合成によりCO2を吸収するので大気中のCO2の増減には影響しないとされています。CO2の排出はカウントされません。京都議定書で定められたCO2排出量削減に大きく貢献します。
- どのような用途に多く使われていますか?
- 温泉施設、ホテル、プール、オフィス、学校、福祉施設、工場などで使用されています。 欧州郊外ではチップボイラーがかなり普及しています。欧州都市部では地域全体の熱供給にバイオマスボイラーを使っています。日本でもバイオマスボイラーを使って一定の地域に熱供給をする事業が始まっています。
- 施設用のボイラーだけですか?一般家庭で使えますか?
- 一般家庭へは薪ボイラーをお勧めします。
- 耐用年数はどれくらいですか?
- 一般に欧州では20年以上稼働するものと言われています。灯油ボイラーと違い燃料に硫黄分が含まれていないので、化石燃料のボイラーよりは長持ちするためです。
- 設置場所の広さはどれくらい必要ですか?
- ボイラーによりますが、例えば
大型の温浴施設に300KWのボイラー1台では6m×6m、高さ3mのスペースが必要です。
一般家庭を想定した28KWのボイラーでは1.4m×2.4m、高さ2.1mのスペースが必要です。 - 燃料(木質チップ)を保管する場所は必要ですか?
- 必要です。
- 燃料タンクには何日分の燃料がはいりますか?
- 当社は最低容量50㎥のチップサイロを提案しています。これは大型ダンプトラック1車分です。運搬費を抑えることで、燃料代金が高くなるのを防いでいます。
- 今後、燃料チップの供給が途絶えてしまわないか心配です。
- 当社は創業以来60年、チップの製造を続けています。
今後も会社の社会的使命としてチップの製造・供給を続けてまいります。 - 煙はでますか?
- 煙はほとんどでません。常に煙が出る状態は何らかの異常があるということです。
- デメリットを教えて下さい
- バイオマスボイラー本体は灯油ボイラー本体より高額なため、イニシャルコスト(初期投資)がかかります。しかし、バイオ燃料が安いので、何年間の内で初期投資を回収することができます。また、バイオマスボイラーの設置には国から補助金が支給されますので、初期費用をおさえることが出来ます。一度ご相談下さい。
- メンテナンスの頻度は?
- 使用頻度により年1~2回です。
- メンテナンス契約はありますか?
- あります。別途お問い合わせください。
- 安全性は?
- KWB社製ボイラーは日本よりも厳しい欧州の安全基準で製造されています。
- 管理技術者が必要ですか?
- KWB社製ボイラーの内部には圧力がかかってないので、ボイラーマンの必要はありません。
- 届出は必要ですか?
- 必要です。消防署への設置届を当社が行います。