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「犬」?? 「猫」??


こんにちは。かさはらの家の朱(じゅ)です。

いきなりですが、今日は「犬」と「猫」という言葉が建築現場で使われているのは何でかなぁと思ってちょっと調べてみたので読んでいただければ幸いです。

(なんかペットのことだと思っていらっしゃったのならすみません。)

〇「犬」「猫」が現場用語に。。



皆様は「犬走り」や「猫土台」って言う言葉を聞いたことがありますか?

住宅現場で「犬走り」という言葉を初めて聞いた時には、「このお家にはワンちゃんがいるんだぁ~」「そのために何かをつくるんだぁな」って勝手に思いました。

現場が進むにつれてその意味がそうじゃなく、なんか軒下に細いコンクリートの通路を作ることだと分かりましたが、恥ずかしくて「何で犬走りって呼ぶの?」って聞けませんでした。

その後、いわゆる床下の換気のために基礎と土台の間にパッキングをいれるものを「猫土台」って言うと知りました。

今度は「何で猫なのか?」って思いまして、その語源を探してみました。

〇「犬走り」とは

犬走りとは、住宅などの建築物の隣にある、「犬が通れるくらいの細い道」のことをいいます。

自宅の周辺に、砂利やコンクリートで作られた道はないでしょうか?

それが「犬走り」です。


〇「犬走り」語源は

犬走りの語源は色んな諸説がありますが、「犬が走り足跡が付いた道」だとか「犬が通れるくらいの幅の狭い道」だとかで言われているそうです。

ただ、建物の軒下の外壁周辺部に、雨による汚れが建物に跳ね返ったり雨水が建物に浸透しないように、コンクリートを打ったり砂利を敷いている所を指すことは間違いなさそうです。

昔の日本建築は、今とは違い「雨どい」はありませんでした。

そのため、雨水は屋根からそのまま落ちていました。

しかし、屋根と地面までは距離があり、屋根から落ちる水滴は地面に落ちることで弾け、住宅の壁に水汚れや泥汚れを作ってしまっていたのです。

水や泥汚れは見た目が悪くなるだけではなく、基礎部分を腐らせ家をダメにしてしまいます。

そこで、犬走りを施工し、水はねや泥はねを防止するようにしたのが始まりだそうです。


〇「猫土台」とは


従来の換気口(布基礎の場合)


床下換気方法(猫土台)

お家づくりの際に、基礎をしますが(かさはらの家ではベタ基礎)、土台を基礎コンクリートに直接土台を載せた場合、コンクリートからの湿気や万が一の水が入り込んだときに乾燥しにくく、土台が腐ったり、シロアリ被害の確立が高くなるためその間に「隙間」を設け、それを防ぐために敷く「パッキン」のことを「猫土台」といいます。

よく現場では「猫土台」より「基礎パッキング」と言っております。

何で「猫」なのか色々調べたところ、建築用語でいう猫という意味は「狭いところ」いう語意もあるようで、「狭いところに挟むものの総称」って書いているとこもありました。

しかし、「犬走り」と同じく諸説有りのようです。

基礎パッキング(猫土台)は従来の基礎に換気口を設ける代わりに用いられ、土台から基礎を分離させるので土台からの湿気を基礎へ浸透するのを防ぎ、建物の基礎の耐久性を向上させる効果があります。

建物の周囲にわたって通気孔ができることになり、全体的に風が通るので、基礎を欠きこんで換気口を設ける場合に比べ、構造の弱体化を防げるとともに、通気量もコントロールしやすいといわれています。

また基礎パッキングには白蟻などの虫が嫌う成分が入っているので白蟻対策にも有効です。

基礎パッキングは壁の水切りの所で隠れてしまうので普段は見えない部分ですが、床下換気には必ず必要とされております。

種類も2種類がありまして、通風ができるタイプと防風ができるタイプがあります。

一般的に立ち上がりコンクリートの上には換気の目的から通風ができるタイプを敷きますが、逆に通風してほしくないところ(例えば、気密を要するお風呂廻り等)には防風タイプの基礎パッキング使います。


実際施工例

〇その他の動物は?

それでは建築用語で動物が用いられるものは他に何がありますでしょうか?

猫(ねこ)⇒一輪車のことで「猫車」(ねこぐるま)とも呼ばれてます。

馬(うま)⇒4本足をつけた架台、作業台のこと。

トラ ⇒トランシットという測量機械のこと。(単に略称じゃない?)

トラロープ⇒黒、黄の縞模様のロープのこと。

たこ⇒人力で小さな杭を打ったり地面を付き固める道具のこと。

とんぼ⇒基礎工事で地面を掘るときに使うT型に加工した板のことですが、とんぼは他の意味も何種類かあります。

蟻継(ありつぎ)⇒木材を継ぎ足す為の加工方法の一種です。

あんこう⇒軒樋の雨水を集める為の枡で横樋と縦樋の接合部分にあります。

でんでん⇒縦樋を壁に留める為の輪形の掴み金物のこと。

鳩小屋(はとごや)⇒ビル屋上に、設備配管の雨仕舞いをよくする為に造る小屋のこと。

このほか、梁の上で上部の荷重を受ける部材「蛙股」、T型の定規「カゲロウ」、土木作業で使うつるはし「ツル」など色々あるみたいです。

最後に

調べてみたら意外と多く動物の名前があることが分かりました。

なかなかおもしろかったですが、みなさまはいかがでしたか?

すっごく初歩的な知識ばっかり調べていますが、一緒にひとつずつ「知る楽しさ」を味わっていけたらと思いますのでこれからもよろしくお願いします。

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