スタッフブログ

お風呂に窓は絶対要るのか??


こんにちは。

かさはらの家の朱(じゅ)です。

つい先日2級建築士の学科試験が終わりました。

結果は。。。何とか受かりそう、(自己採点の結果なのであれですけど。。)少しホットしていますが、次は本格的な製図(2次試験)です。今年の課題はRC造(鉄筋コンクリート造)らしいです。

木造建築専門店で働いているため、RC造はやったことないのですごく不安です。

そこで仕事しながら勉強できる通信講座を受講しようと思っています。(色々調べたらやはり独学で製図試験を突破することはかなり難しいと書いてあったのでビビッて頼ることにしました。)

さてさて、本題に戻りますね。

最近私がお手伝いさせてもらっている物件は結構水回りのリフォーム工事だったりします。

そこで、お風呂やトイレ、洗面脱衣室などのリフォームを自然素材でリフォーム(やはりかさはらは「木」ですので)をご提案する際にお風呂の窓について考えてみました。

お客様に当たり前のようにご提案していたお風呂の窓(高断熱サッシ)。

つい最近お客様に言われる前までは絶対と思うくらい当たり前のことだったのですが、

「リフォームの際、窓は付けないといけないの? あんまり開けることもないし、サッシ下に水滴やホコリで掃除しないといけないし、窓枠廻りのシーリング(コーキング)の所はよくかびるし(前回もお話したと思いますが私はカビが大嫌いです)、冬は冷たいし。。。それで今回のリフォームの際には無くしたいけど付けないとなんか不具合とかあるの?」って聞いた時に、

「あ!確かに! なくても問題ないかも! むしろ色んな面で、無い方がいいじゃない」と思い、それを確かめたく色々調べてみました。

〇 お家で窓は必要です!


窓は部屋に明かりを取り入れ、換気をするために家にとって非常に大事なものです。

法律(建築基準法)にも必要な窓の大きさなど決められていて、ちゃんと守って下さいときちんと書いてあります。

ではお風呂の窓についてはどうでしょうか?

お風呂に窓を付けることによるメリットとデメリットを見てみましょう。


〇お風呂に窓を取り付けることによるメリット

①換気

お風呂には換気扇や最近は24時間換気システムが付いていますが、窓があれば気軽に換気ができます。

お風呂掃除など、ちょっとした換気をしたい時に便利です。

換気扇を回しても良いのですが、空気が循環して浴室が寒くなり、冬場などは苦痛です。

また、換気扇や24時間システムは電気代がかかりますが、窓を開けることで電気代をかけずに換気ができるというメリットがあります。

②リラックス効果

視覚的な理由から、窓がないと窮屈で圧迫感を感じる人もいるようです。

また入浴中、窓を開けることはほとんどありませんが、窓の位置を工夫するなどして、

外気の涼しい風を取り込むなど、リラックス効果を望む人もいます。


〇お風呂に窓をつけることによるデメリットは?

ではお風呂に窓を付けることにデメリットは何でしょうか?

お風呂の窓に限らず窓を付けるということは構造的、断熱的、価格的な面でデメリットがあります。

①構造的弱さのデメリット

窓は外の壁に取り付けるものですよね?

よく考えてみると、窓があるということは、つけたところには『壁がない』ということになります。

一般に住宅の耐震性能面では、壁の量が多いほど良いものとなりますが、窓を付けること(いわゆる開口部)で、耐震能力が下がることになります。

②断熱的弱さのデメリット

最近は高断熱サッシとか言って性能の優れたものが沢山ありますが、やはり壁があるのと比べるとその差は明らかでしょう!

窓は壁よりも熱を通しやすいため、窓があればそこから熱が逃げることになり、断熱的には非常によくないです。

夏は暑い日差しや熱が窓から家の中に入り、冬は家の中の暖かい空気がその窓から家の外に逃げてしまうこととなりますので断熱的にはよくないのは
事実です。

③価格的UPのデメリット

同じ大きさの窓と壁を比較してみると、窓を取り付ける方が材料代は高くなります。

断熱性能が高い高性能の窓を選べば選ぶほどその差は大きくなります。





〇しかし家の中に窓は要ります!!


しかし、窓のない家を私は決してお勧めしません。

色んな用途のお部屋、例えばリビング、ダイニング、寝室、子供部屋などのお部屋は、明るくて、大きな窓があることが好ましいです。

が、果たして明り取りや換気にも使うことのない余計な窓は必要なのでしょうか?

〇窓が必要ない部屋

では、窓が必要ではない部屋とはどこでしょうか。

それは、トイレ、洗面所、お風呂、物置になります。

一般マンションではこれらの部屋には窓が付いていないことが一般的ですが、戸建ての住宅となると当たり前のように提案の中に窓が取り付いています。

たしかに窓があるだけで、ゴージャスに見え、部屋の中はバエルでしょう。

そして、日中は電気の必要のない明るいお部屋となるでしょう。

しかし、あなたがその家で生活を始めた時をちょっと考えて、想像してみましょう。

本当に必要な窓になっていますか?

案外、無くてもよさそうなところはありませんか?

確かに弊社のモデルハウスもそうですが、他の工務店などでも、窓のないこれらの部屋はなかなかありませんので、イメージするためには一般戸建住宅を設計する工務店の見学よりも、マンションなどの見学をしてみるとそのイメージを掴みやすいことでしょう。

気になるかたはそちらの見学もしてみても良いかもしれませんね。

〇窓の少ない住宅

窓を少なく、最小限にした住宅の実例は日本国内にたくさんあります。

特に寒冷地である北海道では、暖房エネルギーを窓から逃さないよう窓が小さく、少ない設計となっているそうです。

データとしても、北海道の住宅は建築物の耐震性能に関しては非常に高い能力を持っている事実があります。

ここ飛騨地域も寒冷地で冬は寒いです。 特に高齢者になればなるほど温度差に敏感になります。

ヒートショックって言葉もあるように、やはり冷たいお風呂は危険がいっぱい!


結論は??

お風呂に窓を設置する一番の理由は換気です。

窓を開けることで、お風呂の温度や湿度を下げ、カビの発生を防ぎます。

しかし、窓だけでは換気は不十分です。

換気扇を使って換気をすることが一番効率が良く、結果として窓は不要になります。

換気を心配して窓を付ける人も多いと思いますが、正しい換気方法を知ると、お風呂には換気の為の窓は必要ないということが分かります。

しかし、換気の問題を除けば、窓にもメリットはあります。

窓から眺める景色や夜風を浴びての入浴など(自分はやったことないですけど)、リラックス効果を求める人は窓は必要かもしれません。

お風呂に窓を設置することがメリットと感じるかどうかはそれは人それぞれですが、必ずしも窓が必要かというとそうではないのも確かです。


〇たかが窓の話ですが、どうでしたか?

一度、お家づくりを始める際に窓については実生活のシミュレーションをしながらじっくりと考え、計画した方がいいのではないでしょうか?

こう話を設計者にするとどういう反応がでるかはわかりませんが、私個人の意見としてはそうだということですので、誤解しないで頂きたい。

色々お仕事をさせていただく際に、お客様からの生の声って非常に大事なことだと、改めまして思いました。

これからも「お客様のためのお家づくり」とはをテーマに日々精進してまいります!!

「いずれにせよ、冬場の冷たいお風呂はいやですね!!!」

朱のブログをもっと読む
<< 前 お家に引戸多用すると家族の生活スタイルの変化に対応できる?
次 >>リフォーム工事と引っ越し

関連記事

この記事のハッシュタグに関連する記事が見つかりませんでした。

最新記事

カテゴリー

アーカイブ