家を建ててから気づくこと⑩・・・コンクリートはひび割れる・・・
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家を建ててから気づくこと・・・
土間やポーチ、基礎のコンクリートが割れてきた・・・
そうなんです。
硬くて粘りの無いコンクリートやモルタルは
条件が悪いと簡単に割れてしまいます。
鉄筋コンクリートの場合、
はひび割れは結構大変な問題で・・・
ひび割れた箇所から雨水等の水分が侵入すると・・・
鉄筋を錆びさせてしまい・・・
(鉄がさびると体積が増える(膨張する)ので)
コンクリートを内部から押し広げることになり・・・
さらに割れて(剥離して)しまうことにもなりかねないのです・・・
コンクリートやモルタルって本当に便利なモノ・・・
型枠をつくってしまえば、
どんな形でも造り出すことが出来る
非常に便利な素材でありますが・・・
なにぶん現場で打設したり
コテで押さえたりするとなると・・・
セメントと水や砂、砂利の配合によったり、
(コンクリートは工場で配合されて現場にやって来ますが、
モルタルの場合は左官屋さんが現場で調合することがほとんど)
その日の天候、気温、湿度や
施工する人の技術によっても
品質にばらつきが生じてきます・・・
さらに木と同じで
乾燥する際に収縮するので、
薄いところや弱いところが引っ張られて
割れるという現象が起きます。
割れ極力を生じさせないためには・・・
①割れる形状にしない
②厚みを十分とる
③ゆっくり乾かす
という工夫やひと手間が必要となります!
①は部分的にでも
肉厚が薄くなる箇所をつくらないということ。
非常に悪い例ですが、例えば・・・
コンクリートに埋め込まれるはずの
鉄筋が施工ミスにより表面付近にまであると・・・
鉄筋に沿ってスパッとひび割れが生じてしまうでしょう。
おおむねベースの部分で6cm以上、
立ち上がり部分で4cm以上
コンクリートが被っていればOKなのですが、
打設前に「かぶり厚」のチェック、検査は必須です。
②は勝手口や犬走り等のモルタル仕上げの箇所の
塗り厚が薄かった場合や下地と密着していなかった時に
踏まれる等の力が加わる個所で起こるひび割れ。
厚みを十分とるとともに
下地のコンクリートと一体化するために
打設直後にレイタンスという
コンクリートの表面のかすを取り除いたり、
硬化していれば表面をはつる目荒らしという
一工程を惜しまずに施すことによって
極力ひび割れが起きないようにすることが出来ます。
③に関して言えば・・・
非常に大切なことですが、
実践しているところはなかなかないのでは?
コンクリートは打設した直後から
水分が蒸発していきます。
夏の暑い日に急激に水分が蒸発すると
ひび割れてしまうので、
基礎工事の際は散水することがあります。
その蒸発を少しでも遅らせて
ゆっくり乾かすことで頑丈なコンクリートができるのです。
出来れば散水した上からラップするように
ビニールシートを密着させ、水が蒸発しにくい状況にして
長時間そのままにしておけるとベストです。
コンクリートの成分はガラスと同じケイ素。
水に浸かった状況で硬化させると
表面にガラス質が形成され格段に強くなるのです。
最後に、万が一ひび割れが生じてしまった場合は・・・
早めに補修をしましょう!
ひび割れを放かっておくとろくなことはありません。
ひびに直接注入する補修材は
ボンドメーカーなどから市販されていますので、
信頼のおける業者に施工を依頼しましょう。
住宅の礎となる基礎の材料でもあるコンクリート。
正しく施工して丈夫で永持ちする家をつくりましょう。